ニューヨークの12月は、街全体が華やかで、リラックスしたムードに包まれる季節です。寒さが本格化するにつれ、仕事のリズムも穏やかになり、街はホリデーシーズンならではの空気へと変わっていきます。クリスマス頃から年末まで、心をほどきながら過ごす、そんな時間が流れています。そんなニューヨークやアメリカの今、そしてSiblingの近況を、このニュースレターでクォーターごとにお届けしていきます。
🔥 UPCOMING EVENT
1月14日|NY Trend Report Live|ニューヨークの先端トレンドのライブ・トークイベント

ニューヨークの“今”から、これからのビジネスのヒントとなる「2026年に向けてビジネスに取り入れるべき最新トレンド」を、現地の視点と実例を交えながら読み解くトークイベントを開催します。
今年のテーマは 「Cultural Curiosity」。近年のニューヨークでは異文化への関心、中でもアジアンカルチャーや、日本文化がこれまで以上に存在感を増しています。抹茶、アニメ、リスニングルームなど、異文化のインスピレーションを取り入れながらも、アメリカ流に再解釈されて進化し続ける、新たな交流や可能性を生み出す“波”となっています。そこに新たな兆しと日本にとっての脅威が訪れています。これからインバウンド含め、グローバルな顧客を相手にする企業にとってこのシフトを理解してビジネスを展開しないと危険な時代に入ってきています。
参加者にはトレンドレポートPDFのフルバージョンも、参加費に含み特別価格でプレゼントいたします。ニューヨークにいられる方は、ぜひご参加ください!
💫 EVENT RECAP
FastCompany Innovation Festival: Walking Tour を開始
9月にニューヨークで開催された Fast Company Innovation Festival に参加してきました。世界有数のビジネスメディア Fast Company が主催するこの年次カンファレンスには、世界各地からビジネスリーダー、起業家、イノベーターが集まります。
その公式プログラムの一環として、Sibling 企画による「Walking & Tasting Tour: The Next Wave of Japanese Influence in New York」 を実施しました。ニューヨークで注目を集める日本発のフード&ビバレッジブランドを巡りながら、「歩いて・味わって・学ぶ」体験を通じ、日本のブランドが現地の嗜好に合わせてどのように事業を再解釈・再構築し、新たな文化交流の波を生み出しているのかを紹介するツアーです。
今回はエクスペリエンスデザインスタジオ Local Projects とパートナーシップを組み、これまでに実施してきた近隣ツアーの中でも過去最大規模の開催となりました。通常のカンファレンスプログラムから足を運び、参加してくださった50名以上の皆さまとともに、多くの方が新しい文化ーに対してオープンに向き合う姿に触れ、非常に刺激的で意義のある時間となりました。

イベントの主催に加え、3日間にわたるカンファレンスではパネルディスカッションや講演にも参加しました。様々な業界のビジネスリーダーやブランドが登壇し、絶え間なく変化し続ける世界において、いかに革新を起こし、道を切り開いていくかについての知見を共有しました。最も印象的だったのは、ベストセラー作家であり学者のブレネー・ブラウンによる「Leading with Courage 勇気を元に未来を導く方法」の講義と、ストリートカルチャーで有名なクリエイターであり創設者であるジェフ・ステイプルによる「創造性で文化を形作る方法」のストーリーでした。
会場に置いてある新しいD2Cスナック、エシカル・チョコレートブランドのクレーンゲーム、コーヒーではなくお茶を配る Tea Lounge など、なかなかセンスのあるブランドのセレクションも感じられました。

👟 FIELD WORK
NYを盛り上げるポップアップが次々と誕生
今四半期は、ポップアップが再び活気を取り戻している様子が見れており、さまざまなポップアップ体験やイベントを訪れました。その中でも、特に印象に残った3つをご紹介します。
Hermès「Mystery at the Groom’s」
マンハッタンのPier 36にある大型倉庫スペースに設置された、Hermèsの没入型ポップアップは店でもショールームでもなく、イマーシブシアターのような体験でした。ブランドの原点である馬術の世界観を軸に、職人技、歴史、そして遊び心あふれるストーリーテリングを、緻密に設計された一連の部屋を通して体感できる構成でした。
来場者は専用アプリをダウンロードし、「行方不明になった馬の謎を解く」というゲームに招待されます。スマートフォンを使って手がかりを集めながら、複数の空間を巡り、案内人を演じる俳優と接することで物語が進行していきます。
セットデザインやパフォーマンスの完成度に加え、直感的で洗練されたUI体験も印象的で、大人から子どもまで楽しめる体験でした。Hermèsのラグジュアリープロダクトも、展示物としてではなく「空間の世界観の一部」として自然に組み込まれていた点が、この体験をより記憶に残るものにしていました。

J.Crew「190 Bowery」
ファッションウィークに合わせて、J.Crewは歴史的建造物である「190 Bowery」にて、複数フロアにわたる没入型ポップアップを展開しました。この体験では、J.Crewのルーツであるアメリカントラディショナルを軸に、「何世代にもわたって住み継がれてきたコレクターのアパート」を訪れるような世界観が演出されていました。
各部屋にはテーマがあり、ヴィンテージ雑誌や家具が並ぶ空間、パーティーの余韻が残るダイニングテーブル、プレッピーなラグに囲まれたビリヤード台、カシミアのセーターが無造作に置かれた寝室、そして秘密の会話を想起させる古い電話ボックスまで、細部に物語が宿っていました。私たちが訪れた時には生のクラシック弦楽四重奏団の演奏もリビングルームで行われていました。
最後に訪れる「アトリエ」ルームでは、ファッションハウスさながらにアーカイブピースが並び、その場でショッピングが可能。さらに、無料の刺繍スタジオも併設されており、購入したアイテムをその場でカスタマイズすることができます。思わず私たちも、Siblingカラーのお揃いパジャマを購入してしまいました。

Basic.Space In-Person Retail Experience
ロサンゼルス発のオンライン・キュラトリアルプラットフォーム Basic.Space が、ニューヨークにて期間限定3日間のリテール体験を開催しました。同社にとって2度目となる「URL to IRL(オンラインからリアルへ)」ポップアップは、招待制で行われ、約20,000平方フィートにおよぶ広大な空間に、ラグジュアリーなコレクタブルデザインから現代アートまで、アートギャラリー、ファッションや家具ブランド、アーティストによる作品が集結。ギャラリーオープニングのパーティーへ訪れるような、没入型インスタレーションとして展示されました。
空間デザインは、1980〜90年代のニューヨークのムードを彷彿とさせる構成。アッパー・イースト・サイドの洗練された空気感と高級感、ダウンタウンで生まれる新たなアートやカルチャーを対比させ、SoHoのアートギャラリーと80年代のエグゼクティブオフィスを掛け合わせたような世界観を生み出していました。
「次世代のラグジュアリーショッピングとは、オンラインからリアルへとシームレスに体験されるべき」という思想のもと、会場の雰囲気はハウスパーティのよう。顧客はギャラリーを巡るように空間を自由に歩き、くつろぎ、会話を楽しみながら自然とプロダクトに触れていました。すべての商品は空間とインテリアの一部として組み込まれており、その場で購入可能な設計となっていました。

他にもご紹介したいポップアップ体験は多数ありますが、より詳しい事例やトレンドについては、プレゼンテーションやウェビナーとしてのご提供も可能ですので、ぜひお気軽にご連絡ください!
🔮 SIBLING PICKS
デジタルコンテンツやオンラインエンターテインメントが氾濫する時代において、映画を本当に「売る」ために必要なマーケティング手段とは何なのか。
クリスマスに公開されたA24製作の『Marty Supreme』は、ここ数ヶ月にわたりSNSのフィードやマーケティング業界の会話の中で、無視できない存在となるほど話題を集めていた。
現代の観客は、テレビインタビューやレッドカーペットの記者会見で映画を知るわけではない。情報はSNSのフィード、ミーム、グループチャット、スクショの共有を通じて流れ、自然かつ少し計画外に見えるコンテンツほど求められている。その一方で、従来型の映画プロモーションは演出感が強く、スキップされがちだ。
だからこそ『Marty Supreme』の型破りな宣伝が際立ったのだ。もっとも話題となった、ティモシー・シャラメがマーケティング案を提案する18分間の「流出」Zoom映像。ラスベガス・スフィアでのスタント。オレンジ色の飛行船。インフルエンサー兼コメディアンによる模擬タレントショー。すべてがSNSファーストで、遊び心とカルチャー理解に満ちたアプローチだった。
興行的にも、その効果は明らかだ。私自身、数ヶ月にわたる話題に後押しされ、ついに劇場へ足を運んだ。入場時には、映画の重要な小道具であるオレンジ色のピンポン球と、ヴィンテージ風ポスターが配られ、体験はさらに記憶に残るものになった。
この手法が、ストリーミングやオンラインコンテンツと競争するなかで、観客を再び映画館へ呼び戻すヒントになるのか。今後の映画マーケティングを考えるうえで、非常に示唆的な事例だと思う。

入場時に配られたオレンジ色のピンポン球。プロモーションから実物体験まで一貫したブランディングが、映画への期待感を一気に引き上げていた。
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